さあ、マドリッドの朝が来た！今日は午前ツアー観光で、午後はフリー。フリーと言っても、荷物が来ない場合は、自分たちで揃えるしかない。
　
　ホテルのソファで集合を待っていると、同じツアーのおばさんから荷物の件について心配される相方。やはり世界のおばさんに愛されるというのは嘘ではない。

　今日のコースは、プラド美術館と公園めぐり。プラドでの自由時間に、「フランダースの犬」で最終回に出ていたルーベンスの絵が見たいと突然駄々をこね始める相方。あと10分しか時間がないというのに、無理を言う。が、ここで対応しないと後々どのような災いとなって返ってくるか分からないので、慌てて探す。なんとか見つけ、相方の顔もほころぶ。ほっと胸をなで下ろす。ネロとパトラッシュ、ありがとう。

　しかし、マドリッドの街はどこからどう見ても美しく絵になる。荷物の心配もどこへやら、すっかり観光気分である。

　昼食時には、レストランでパエリヤ。この時間になっても荷物の所在は不明とのこと。でもまだ大丈夫だ！根拠はないけど。

　夕方までホテルで荷物の情報を待つ。その間に相方はすっかりふて寝。自分は部屋の窓から街角ウォッチング。縦列駐車で車体分しかないスペースで前後の車にゴンゴンぶつけながら、スポッと入れている車を発見。しかも、ぶつけられている車の所有者もそれを指示しながら見ている。なんという国だ。素晴らしい！また、失業者対策で新聞を売らせているという売り子さんの奮闘ぶりを見学。3時間で4件ほどしか売れていない。がんばってるなあ。偉いなあ。ただ、売れるといっても、新聞を渡していないのが気になるが。

　夕方の6時になる。添乗員さんによると、荷物の情報はまだないらしい。これはもう仕方がありません！ということで、プライダル会社の現地日本人アシスタントに聞いた貸衣装屋に行って、自分の礼服を用意する。また、自分と相方のくつは、コル・ト・イングレスという百貨店で購入する。イヤリングとカフスボタンは宿泊ホテルの一階で購入した。この時点で夜10時。何とかぎりぎり揃う。かつかつだなあ。しかし、その間も添乗員さん独り占めで、マドリッドの夜道歩きは楽しかった。その後、二人だけでタクシーに乗ったりして、また楽しかった。なんだか分かんないけど、良かった良かった。